流産後の次の妊娠が不安な方へ。考えられる原因と繰り返さないための選択肢とは

流産を経験したあと、「また同じことが起きるのでは」と次の妊娠に踏み切れず、不安を抱えていませんか。特に高齢出産や、流産を繰り返している場合は、リスクや原因について正しい知識を持つことが大切です。
本記事では、流産の主な原因や再発リスク、次の妊娠までにできること、さらに近年注目されている着床前診断について詳しく解説します。不安を軽減し、前向きな妊娠を迎えるための選択肢を知っておきましょう。
海外検査機関との連携で着床前診断をサポートする「グリーンエイト」のサービスについて詳しく知りたい方は グリーンエイトの着床前診断(PGT)・男女産み分けについて こちらのページをご覧ください。
目次
流産してしまったら、次の妊娠に影響はある?
流産を経験した方の多くが「次の妊娠に影響があるのでは」と不安に感じますが、ほとんどの場合、子宮が順調に回復すれば妊娠に悪影響はありません。
一度の流産がその後の妊娠に直接的なリスクを与えることは少なく、多くの方がその後、無事に妊娠・出産を経験しています。
ただし、流産を繰り返す場合は、医師による原因の検査や治療を検討することが大切です。不安な場合は早めに専門医へ相談しましょう。
流産してから次の妊娠までどれくらい期間を空けるべき?
流産後の体と心には回復の時間が必要です。一般的には、自然流産や初期の流産であれば、生理が2~3回きちんと来た後から妊活を始めるのが望ましいとされています。
これは、子宮内膜の状態が安定し、妊娠しやすい環境が整うまでに時間がかかるためです。
また、医師の診断で問題がなければ、明確な制限は設けられないこともありますが、心の整理も含めて無理をせず、自分のペースで次の妊娠を考えることが大切です。
流産の主な原因と再発リスク
流産は珍しいことではなく、全ての自然妊娠に対して約15%程度に起こるといわれています。
多くの場合は偶発的なものであり、一度の流産だけで次回の妊娠にも影響があるとは限りません。
流産の主な原因を、「胎児側の要因」と「母体側の要因」に分けて紹介します。
胎児側の要因
流産の原因として最も多いのが、胎児側の染色体異常です。
日本産科婦人科学会の調査結果によると、流産全体の約60~80%がこの染色体異常によるもので、受精の段階で偶然起こることがほとんどです。
遺伝的な要素ではない場合が多く、親に原因があるとは限りません。染色体異常による流産は再発率が比較的低く、次回の妊娠で同じ問題が起こるとは限らないため、過度に心配しすぎる必要はありません。
母体側の要因
母体側に見られる流産の要因として、以下が挙げられます。
- 子宮の形態異常(中隔子宮・双角子宮など)
- ホルモンバランスの異常(黄体機能不全・甲状腺疾患)
- 免疫異常(抗リン脂質抗体症候群など)
- 感染症(トキソプラズマ・風疹など)
これらは流産を繰り返す要因になることがあり、検査や治療によってリスクを軽減できる可能性もあります。2回以上流産を経験している場合は、専門医による精密な検査を受けることが望まれます。
高齢になると流産リスクが高まる
妊娠における年齢の影響は大きく、特に35歳を超えると流産のリスクが高まるといわれています。その主な原因は、加齢に伴う卵子の質の低下により、染色体異常の発生頻度が上昇するためです。
40歳以上では、妊娠の約40%が流産に至るともいわれており、年齢との関係は無視できません。
35歳以上の高齢出産のリスクについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
流産を繰り返さないためにできること

一度流産を経験すると、次も同じ結果になるのではと不安を抱く方も多いでしょう。しかし、原因の多くは偶発的なもので、生活習慣や医療的サポートを通じてリスクを軽減できることもあります。ここでは、流産を繰り返さないために意識したい4つのポイントを紹介します。
- 生活習慣の見直し
- ストレスの緩和
- 医師との相談
- 着床前診断
一つずつ、詳しく見ていきましょう。
生活習慣の見直し
妊娠に備えて体調を整えることは基本です。
喫煙・過度な飲酒・睡眠不足・栄養バランスの偏りなどは、妊娠維持にも悪影響を及ぼす可能性があります。葉酸のサプリメントを飲んだり、たんぱく質の多い食事を心がけることは、子宮環境の改善にもつながります。また、適度な運動もホルモンバランスや血流の安定に効果的です。
今の生活を振り返り、妊娠しやすい体づくりを意識することが、再発リスクの低減にもつながります。
ストレスの緩和
ストレスが直接の流産原因になることは少ないですが、ホルモンバランスや自律神経の乱れは妊娠に影響を与える可能性があります。特に、流産を経験した上で次の妊娠を考えている方は、流産を繰り返す不安がストレスとなってしまうこともあるでしょう。
流産を経験した心の痛みを無理に押し込めず、信頼できる家族や友人、カウンセラーに相談することも大切です。趣味やリラックスできる時間を持つなど、自分に合ったストレス解消法を見つけ、心身を安定させることが、次の妊娠に向けた準備になります。
医師との相談
2回以上の流産を経験している状態は「反復流産」として専門的な検査・治療が検討されます。
子宮形態やホルモン、血液の凝固異常、免疫の問題など、多くの項目を調べることで、流産を繰り返してしまう原因が見つかることもあります。
明確な異常があれば、それに応じた治療で妊娠継続の可能性を高めることができます。自分一人で抱え込まず、早い段階で医師に相談し、専門的なアドバイスを受けることが重要です。
着床前診断
流産の主な原因である染色体異常を未然に防ぐ方法として、「着床前診断(PGT)」があります。これは体外受精の過程で受精卵(胚)の染色体を検査し、正常な胚だけを子宮に戻す技術です。
特に高齢や反復流産の方に対して有効とされており、妊娠率の向上や流産率の低下が期待されています。
着床前診断が注目される背景

近年、着床前診断が注目されている背景には、高齢出産の増加や遺伝性疾患への不安を抱えるカップルの増加があります。
着床前診断には、染色体異常のリスクを事前に把握し、流産の回避や健康な赤ちゃんを授かる可能性を高める点で、大きな意義があります。流産をしてしまった後、次の妊娠に不安がある方も、着床前診断を受けることで流産を繰り返すリスクを回避できる可能性が高まります。
着床前診断のメリットとして、以下の3点を紹介します。
- 母体が高齢でも流産リスクを抑えられる
- 遺伝性疾患の有無を調べることができる
- 男女の産み分けも可能
母体が高齢でも流産リスクを抑えられる
先述の通り、卵子の質は加齢とともに低下し、染色体異常の発生率が高まるため、高齢妊娠では流産リスクが上がります。着床前診断を行うことで、染色体に異常のない胚だけを子宮に戻すことができるため、流産の可能性を大幅に低減できます。
遺伝性疾患の有無を調べることができる
着床前診断の一部であるPGT-M(着床前遺伝子診断)では、特定の遺伝性疾患に関する遺伝子変異の有無を調べることが可能です。家族や親族に遺伝性疾患の既往がある場合、遺伝するリスクを事前に回避できる点で非常に有効です。
筋ジストロフィーや血友病などの遺伝疾患に対して、事前に発症リスクのある胚を除外することで、安心して妊娠・出産を目指せる道が広がります。
「グリーンエイト」なら、PGT-Mによる着床前診断も可能です。
男女の産み分けも可能
着床前診断では、胚の性別も判別できるため、男女の産み分けも可能になります。
日本では医学的理由がない限り性別選択を目的とした着床前診断は認められていませんが、「グリーンエイト」などのサービスを活用すれば海外の検査機関での実施が可能です。
また、着床前診断での産み分けの精度は99%以上と非常に高い水準です。そのため、確実な産み分けを希望しているご夫婦にとっては、選択肢のひとつとして注目されています。
産み分けの方法としての着床前診断については、以下の記事で詳しく紹介しています。
流産してしまった後の妊娠|よくある質問
流産を経験すると、次の妊娠に関してさまざまな疑問や不安が生まれます。ここでは、流産してしまった後の妊娠について、よくある質問について答えていきます。
- 流産後は妊娠しやすいって本当?
- 流産後に生理を待たずに妊娠する場合もある?
- 着床前診断は国内で受けられる?
それぞれ、回答を見ていきましょう。
流産後は妊娠しやすいって本当?
流産後は妊娠しやすくなるという声を耳にすることがありますが、医学的な裏付けは限定的です。ただし、流産後は比較的、排卵機能や子宮の環境が安定しているため、早く妊娠するケースがあるのではないかと考えられています。
また、精神的に次の妊娠に前向きになれることで妊活のモチベーションが高まることも関係しているでしょう。とはいえ、体と心の回復を優先し、自分のペースで妊活を進めることが大切です。
流産後に生理を待たずに妊娠する場合もある?
はい、可能性はあります。排卵は生理の前に起こるため、流産後の初回生理が来る前に排卵し、それによって妊娠するケースも存在します。
ただし、子宮内膜の状態やホルモンバランスが整っていない時期に妊娠すると、再度の流産リスクが高まる可能性もあるため注意が必要です。冒頭でご紹介した通り、一般的には生理が2~3回来て子宮の環境が安定してから妊娠を目指す方が、安全性の面でもおすすめです。
着床前診断は国内で受けられる?
流産後に安心して次の妊娠を実現するためには、着床前診断(PGT-A/PGT-M)を受けるのがおすすめです。しかし着床前診断は、国内でも実施されていますが、すべての希望者が受けられるわけではありません。日本では倫理的観点から厳しい条件が設けられており、主に不育症や遺伝性疾患のリスクが高いと判断されたカップルが対象となります。
ただし、日本国内の基準を満たさなかった場合でも、海外の医療機関なら着床前診断が受けられます。
グリーンエイトなら国内で安全に着床前診断が可能

グリーンエイトは、国内にいながら安全かつ適切な着床前診断が受けられる体制を整え、多くのご夫婦の不安に寄り添ってきました。
海外渡航の負担なく、専門的なサポートと確かな技術で、次の妊娠を安心して迎えるための選択肢を提供しています。
海外渡航不要。国内クリニックと連携して対応
グリーンエイトでは、日本国内のクリニックと連携し、着床前診断を含む不妊治療全体を一貫してサポートしています。これにより、煩雑な海外渡航の手配や言語の壁を気にせず、通院・検査・治療まで安心して国内で完結可能です。
「すでに通っているクリニックで凍結した胚で着床前診断がしたい」といった要望にも、柔軟に対応いたします。
厳格な管理体制と専任担当者によるサポート
着床前診断には高度な遺伝子解析技術と、繊細な管理が求められます。グリーンエイトは温度管理輸送のプロとして、国内外のクリニック間の生殖細胞(胚・卵子・精子)輸送を年間240件以上行っており、クリニックの培養室からも信頼をいただいております。
また、お客様一人ひとりに専任担当者が付き、お問い合わせから検査完了まで丁寧にサポートします。海外検査機関とのやり取りも、バイリンガルスタッフが対応するため安心です。
高齢出産・遺伝性疾患のあるご夫婦にも多数の実績
グリーンエイトは、40代の高齢出産を目指すご夫婦や、遺伝性疾患のリスクを抱える方々にも多くのサポート実績があります。
過去の流産経験や複数回の不成功に悩む方々に対しても、着床前診断を活用した治療計画を立てることで、妊娠率の向上と流産リスクの軽減を実現してきました。専門的な判断のもと、最適なアプローチを提案できるのが、グリーンエイトの強みです。
まとめ
流産を経験すると、次の妊娠に対して大きな不安を感じるのは自然なことです。しかし、流産の多くは偶発的な染色体異常によるものであり、子宮の回復や生活習慣の見直し、医師との連携によって多くの方が再び妊娠・出産に至っています。特に、高齢妊娠や繰り返す流産への不安がある方にとって、着床前診断(PGT)は有効な選択肢のひとつです。
国内で安心して検査・治療を受けたい方には、グリーンエイトのような専門サポートを活用することで、次の妊娠を前向きに考えることができるでしょう。
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