医薬品製造業許可取得業者
(許可番号:06AZ200021)

海外転勤と不妊治療:どうする?海外での妊活・不妊治療を成功させるための確認事項

自分自身や家族が海外に転勤することになった際、それが妊活と重なると、不安や不確定要素が増えがちです。妊活(妊娠を希望して行う活動)が、タイミング法、排卵誘発、人工授精、体外受精・顕微授鏡などの治療を伴う不妊治療へと進む場合、日本国内であってもかなりのストレスを感じるものです。海外転勤となると、さらに大きなストレスや確認事項が生じます。

この記事では、仕事で転勤の辞令が出た場合に、「これまでの不妊治療を継続できるのか?」「海外で妊活を続けるにはどうすればよいのか?」「海外での不妊治療の注意点は何か?」といった疑問にお答えします。また、すでに開始している体外受精の治療を海外でどのように継続するかなど、海外転勤と妊活が重なる際に検討すべきことやその対策についてご紹介します。

医療体制の違い

渡航先の婦人科・医療の質や言葉の壁や、治療方法の違い、保険制度の違い、料金体系の違い、培養士などの資格やスキルの違いなどわからないことがたくさん出てきて不安になってしまうと思います。

海外では医療制度が国によって異なります。事前に海外赴任先の不妊治療およびその後の産科の法律や技術についても確認しましょう。大手商社などでは、家族で海外転勤する場合の現地の医療体制の詳細を配布しておりますので、総務部に確認しましょう。

国内でも不妊治療先のクリニックや医療機関によって、治療方針が異なる場合があります。海外の場合もクリニックによって治療方針が異なる場合がございます。また、治療に必要な医療機器の品質や使用が異なる場合も多く見受けられます。

赴任先の海外クリニック・医療機関の治療方品、治療内容などは事前にホームページやSNS、口コミ等でも確認しましょう。

各国の医療体制や、医療機関の治療方針をホームページの事前確認も必要ではありますが、実際オンラインの情報が実態の品質と医療レベルを反映していない事例も多いです。

本格的に海外の医療機関で治療を始める前に、そのクリニックを受診し、担当医者と治療方針を確認してから治療をすすめることが望ましいです。

すでに日本で不妊治療や体外受精を開始しているご夫婦については、日本の医療機関やクリニックで治療して保管中の凍結胚(受精卵)を海外の赴任先の医療機関に移送することも確認事項として重要になります。

言語の違い

海外の医療機関の情報を調べる際、実際に通院ができるかどうかを確認し、言語に不安のある方は、日本人医師や通訳がいる医療機関があるかどうかを調べてみましょう。

最近は、オンライン翻訳機能なども手軽につかるのでそのようなツールを使うのも良いですが、医療的な単語などに不安がある場合は、医療用辞書などを利用することもお勧めです。

海外赴任前にできる検査・事前準備

どうしても、海外の転勤先の医療方針の違いや言葉の壁に不安がある方は、転勤前に日本で必要な検査や治療(ホルモン検査、排卵チェックなど)を済ませておくこともできますので、少しでも不安を取り除いて安心して治療をすすめていきましょう。

日本からの検査内容は、海外赴任先の言語に翻訳したレポートを手配しましょう。特に、EU国、南米では、英語以外にフランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語などの検査レポートが求められる場合があるのでご注意ください。

国別に気をつけたいポイント

  • アメリカ:医療費が非常に高額となります。保険のカバー範囲を必ず確認しましょう。また、アメリカでは医療制度が州ごとに大きく異なるため、不妊治療の保険適用範囲になるかどうかも事前に確認が必要です。

  • シンガポール:医療水準は高いのですが、自費になる不妊治療サービスがほとんどなので、各クリニック、医療機関に料金体系、治療内容の確認が重要です。

  • 香港:香港では、どのような不妊治療が保険の適用範囲内なのか、また助成制度が存在するのか確認が必要です。日本のように、不妊治療に関する保険制度や補助制度が整っているか確認しましょう。

  • 欧州(ドイツ):公的医療制度が整っていますが、予約や検査に時間がかかることも多いです。お仕事の都合も配慮して、治療計画をたてることをお勧めいたします。

年齢とタイミングのバランス

妊活においては年齢が大きな要素になります。特に35歳を超えると妊娠率が下がり始めるため、渡航のために妊活のタイミングを数年遅らせることの是非、つまり、子供は何歳までに、何人欲しいのか等、ご自身のライフプランを見直して行動することが大切になってきます。

渡航先の医療の質や言葉の壁に不安がある方は、事前に日本のクリニックで生殖細胞(卵子や精子、場合によっては受精卵)を凍結保存しておく方法があります。

一日でも若い生殖細胞を凍結保存することで、妊孕力(にんようりょく)(妊娠しやすさ)の高い状態を保つことが可能となりますので、子供が欲しいタイミングで、妊孕力の高い凍結生殖細胞で生殖医療をうけられるというメリットがあります。

渡航前に治療を開始し、海外では経過観察やタイミング法にとどめる選択や、日本で凍結した生殖細胞を輸送し、海外の医療機関で治療を継続することも可能です。

グリーンエイトでは、凍結生殖細胞の海外輸送サービスをお手伝いしています。海外赴任先の国が決まった時点で、IVF輸送チームにご連絡ください。凍結胚(受精卵)、卵子、精子の国際輸送に関しては、詳細ページをご確認ください。

パートナーとの協力体制

海外生活は慣れない環境でストレスも大きく、妊活との両立は精神的負担になってしまいますので、お互い不安を溜め込まないように、妊活の方針(すぐ始めるか、少し待つか)や、二人での今後の生活等を話し合い、コミュニケーションを大切にすることで、海外生活や妊活の不安を取り除いていきましょう。

妊娠後の環境も視野に入れる

妊娠後のプランを具体的に考えていきましょう。

海外・日本どちらで、どんな出産・育児をしたいのかをパートナーと一緒に考えたり、現地コミュニティ(日本人ママの会など)から実際の生活を聞いたりして、情報を集めておくと、妊娠後の生活がより想像しやすくなると思います。

今は、海外にいても日本人と繋がれる機会が多くありますのでSNS等を活用して人と繋がり、仲間を増やしていく事で、より楽しい海外生活が送れるようになると思います。

妊活に取り組む上で、パートナーとの円満な関係は最も重要となってきますので、お互いが納得できる方法を見つけていきましょう。

グリーンエイトでは生殖細胞(卵子・精子・受精卵)の凍結保存サービスや、凍結生殖細胞の海外輸送事業を行っております。

国内の引越し手続きと引越しの輸送と違い、凍結生殖細胞の海外輸送には、温度管理のノウハウはもちろん、通関、検疫、航空会社への申請などさまざまな手続きが必要になります。これらの手配は是非、グリーンエイトにご相談ください。

グリーンエイト アイキャッチ

グリーンエイトの凍結胚移送サービスを確認する

凍結胚移送の無料お見積はこちら